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ビジネス会計検定の難易度は?

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資格試験を受ける前はその資格の難易度が気になりますよね。

合格率は難易度の目安にはなるものの、受験者層のレベルにもよるので、合格率の高い低いで一概には判断ができません。

また、難しい・簡単というのは個人のバックグラウンド(大学の専攻や業務経験など)によって大きく左右されてしまいます。

そこで本記事では具体的な問題を見つつ、実際にどの程度の難易度なのかを見ていきます。

<筆者のプロフィール>

・米国公認会計士(USCPA)
・経営学修士(MBA)
・簿記やFP、その他金融系資格多数保有
・外資系金融機関での勤務経験あり

ビジネス会計検定の難易度

級ごとの合格率

まずは参考までにビジネス会計検定の合格率を級別に紹介します。

2級までは大体2人に1人が合格しており、この数字だけから判断すると難関とは言えないでしょう。

<級別の合格率>
1級:15%程度
2級:40%程度
3級:60%程度
公式サイトよりデータ引用)

3級の問題を解説

それでは公式サイトで公表されている過去問を見てみましょう。

<3級:例題>

次の文章について、正誤の組み合わせとして正しいものを選びなさい。
(ア)今年度の売上高が 100 で、毎年 20%の伸び率が続くとすると、3年後の売上高は 160となる。
(イ)伸び率は、マイナスの値にはならない。
① (ア)正 (イ)正
② (ア)正 (イ)誤
③ (ア)誤 (イ)正
④ (ア)誤 (イ)誤

(引用元)公式サイト:https://www.b-accounting.jp/text/img/04mondai3.pdf

この問題では特に会計知識は要求されておらず、ビジネス経験がある方であれば考えて正解を出せるのではないでしょうか。
(正解は④)

一方で次のように会計用語を覚えていないと解けない問題もあります。

<3級:例題>
次の文章の空欄( ア )と( イ )に当てはまる語句の適切な組み合わせを選びなさい。
正味運転資本は( ア )の指標であり、その値がマイナスの場合、流動比率は 100%を( イ )。
① (ア)比率分析 (イ)上回る
② (ア)比率分析 (イ)下回る
③ (ア)実数分析 (イ)上回る
④ (ア)実数分析 (イ)下回る

(引用元)公式サイト:https://www.b-accounting.jp/text/img/04mondai3.pdf

この問題では正味運転資本や流動比率という言葉の定義を理解していないと解きようがないでしょう。
(正解は④)

しかし、基本的な言葉を覚えていけば容易に解けるとも言えますので、3級は基本的な会計用語を理解すれば合格できるレベルの難易度だと思います。

2級の問題を解説

続いて2級の問題を見てみましょう。

<2級:例題>
【問1】 連結財務諸表に関する次の文章について、正誤の組み合わせとして正しいものを選びなさい。
(ア)親会社の子会社に対する投資と、これに対応する子会社の資本は相殺消去される。
(イ)為替換算調整勘定は、連結財務諸表に特有の項目である。
① (ア)正 (イ)正
② (ア)正 (イ)誤
③ (ア)誤 (イ)正
④ (ア)誤 (イ)誤

(引用元)公式サイト:https://www.b-accounting.jp/text/img/04mondai2.pdf

少し難易度が上がり単純な用語理解では解けないレベルになってきました。

しかし、これも連結財務諸表の基礎を理解すれば解ける問題なので、マジメに勉強すればすぐにできるようになります。
(正解は①)

<2級:例題>
次の文章のうち、P社の子会社に該当するものの適切な組み合わせを選びなさい。なお、議決権の所有は一時的なものではなく、文章に記載されている以外に、他の会社の支配に影響を及ぼす事実は存在しない
ア.P社が議決権の 40%を所有しており、また、P社の取締役が、取締役会の構成員の過半数を占めている会社
イ.P社の子会社が、議決権の 30%を所有している会社
ウ.P社が議決権の 35%を所有しており、また、P社の子会社が議決権の 5%を所有している会社
エ.P社が議決権の 45%を所有しており、また、議決権を行使しない株主が 12%存在する会社
オ.P社が議決権の 15%を所有しており、また、P社が資金の貸付を行っている会社
① アウ ② アエ ③ イウ ④ イオ ⑤ エオ

(引用元)公式サイト:https://www.b-accounting.jp/text/img/04mondai2.pdf

問題文が長いので嫌になりそうですが、子会社の定義を覚えておけば解けますので、先程よりは簡単だと思います。
(正解は②)

全体的に3級より難しいものの、さほど大きな違いは感じないのではないでしょうか。

1級の問題を解説

最後に1級の問題を見てみましょう。

<1級:例題>
金融商品に関する会計基準に関する次の文章について、正誤の組み合わせとして正しいものを選びなさい。
(ア)デリバティブ取引は、契約上の決済時に発生を認識する。
(イ)第一債務者の地位を免責されたときは、金融負債の消滅を認識する。
(ウ)条件付金融資産の譲渡は、リスク・経済価値アプローチにもとづいて処理を行う。
(エ)ヘッジ取引の処理は、原則として繰延ヘッジによるが、時価ヘッジによることもできる。
① (ア)正 (イ)誤 (ウ)正 (エ)誤
② (ア)正 (イ)誤 (ウ)誤 (エ)正
③ (ア)誤 (イ)正 (ウ)誤 (エ)正
④ (ア)誤 (イ)正 (ウ)誤 (エ)誤
⑤ (ア)誤 (イ)誤 (ウ)正 (エ)誤

(引用元)公式サイト:https://www.b-accounting.jp/text/img/04mondai1.pdf

問題の意味が全くわからない方も多いのではないでしょうか。一気に難易度が上がりました。ただ、会計原則を理解したうえで、消去法を用いれば細かいヘッジ取引の手法などがわからなくても解けるようにはなっています。
(成果は③)

次の問題はスペースの都合上、問題を解くのに必要な資料を省略しておりますが、参考として見てみてください。

<1級:例題>
A社とB社の連結財務諸表に関する<資料1>から<資料3>により、【問1】から【問6】の設問に答えなさい。ただし、金額の単位は百万円とし、△はマイナスを意味する。

なお、計算にあたって端数が生じる場合は、比率については小数点以下第2位を四捨五入し、金額については百万円未満を四捨五入すること。
(例)1.23%→1.2% 1,234.5 百万円→1,235 百万円

【問2】
①総資本事業利益率と自己資本当期純利益率、および②流動比率と自己資本比率のそれぞれの意味ならびに相違点を説明しなさい。

(引用元)公式サイト:https://www.b-accounting.jp/text/img/04mondai1.pdf

基本的な用語の説明なので、マジメに学習を続ければ必ず解ける問題ですが記述問題になったため、生半可な理解度では通用しません。これが1級と2級以下の決定的な違いです。

1級に合格するためには、正確な知識とそれをアウトプットする力が必要なので、会計知識がない初学者にとっては簡単ではない試験でしょう。


ビジネス会計検定と日商簿記の難易度比較

日商簿記との違い

簡単に両者の違いを表すと、日商簿記は財務諸表の作り手、ビジネス会計検定財務諸表の読み手の能力を測っていると言えるでしょう。

<簿記とビジネス会計検定の主な違い>
簿記:主に財務諸表の作成力が問われる
ビジネス会計検定:主に財務諸表の理解力が問われる

難易度の違い

日商簿記は計算問題が多く、また複合問題があるため一問間違えると次の問題も間違えるといった難しさがあります。

ビジネス会計検定は一問一答形式であり、2級までは全てマークシートなので多少あやふやな知識でも何とか解ける問題が多いです。

同じ1級で比較しても、日商簿記は実用性の低いマニアックな知識まで要求されるのに対し、ビジネス会計検定は実践的なレベルに留まっています。

また、知識があまりなくても論理的な思考力があれば正答できるような問題もありますので、同じ級で比較すると日商簿記より簡単だと思います。
(筆者の主観です)

ビジネス会計検定の対策方法

①テキストで独学する

運営会社から公式テキスト公式問題集が出版されているので、元々会計のバックグラウンドがある方は独学での合格も十分可能です。

<公式テキスト&問題集>
公式テキスト:3級2級1級
公式問題集 :3級2級1級

②オンライン講座を受講する

会計の勉強を初めて行う形や実務経験がない方、数字が苦手な方などは資格スクエアが提供しているオンライン講座を利用するのが良いと思います。

オンラインなので比較的安いので、独学するよりも人に教えてもらって効率的に進めたい方にはこちらがおすすめです。

まとめ:ビジネス会計検定の難易度はそこまで高くはない

本記事では紹介した通り、ビジネス会計検定は難関資格と言うほどではなく、比較的短期間で合格できる資格だと思います。一方で合格した時の効果は少なくないので、コスパの良い資格だと言えます。

具体的にどう役立つのか、どう勉強すれば良いのかについては以下の記事で紹介していますので是非ご覧ください。。

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