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ビジネス会計検定は役に立たない?パターン別に考察

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最近流行りだしているビジネス会計検定ですが、まだまだ知名度も高くなく、実際に受験した方も多くないので、「取ったところで意味あるのか?」と受験するべきか悩んでいる方も多いのでしょうか。

また、公認会計士やUSCPA資格はちょっと敷居が高いので、もう少し気軽に取り組める会計資格を探している方もいるでしょう。

本記事ではそうした方に向けて、ビジネス会計検定の意義について実際に受験したみた筆者の考えを共有したいと思います。

<筆者のプロフィール>

・米国公認会計士(USCPA)
・経営学修士(MBA)
・簿記やFP、その他金融系資格多数保有
・外資系金融機関での勤務経験あり

ビジネス会計検定とは?

初めにビジネス会計検定に詳しくない方に向けて、簡単に概要を紹介します。

試験概要

大阪商工会議所、施行商工会議所が主催している試験で、2007年に第一回試験が始まりました。

まだ開始してから月日が浅いため、知名度があまり高くないのが現状です。

1級・2級・3級にわかれており、それぞれ合格率は3級60%程度・2級40%程度・1級15%程度とされています。
(1級試験を受けてギリギリ落ちた場合は準一級の認定が貰えるという仕組みもあります)

試験会場

実際の場所は受験票が届くまでわかりませんが、各県に一箇所程度設置されています。

なお、事前の問い合わせは禁止されており、公式サイトにも場所の記載がありません。

試験スケジュール

試験は3級・2級が年2回、1級が年1回受験するチャンスがあります。

同じ会計資格の簿記と比べると少ないですね。

簿記との違いについて

簿記との違いは以下の通りです。

<簿記とビジネス会計検定の主な違い>
簿記:主に財務諸表の作成力が問われる
ビジネス会計検定:主に財務諸表の理解力が問われる

どんな知識・スキルが身につくのか

財務諸表を見て理解する力はもちろんのこと、企業の課題を分析して課題を提案するための力を身につけることができます。

試験の難易度

合格率は上述の通りですが、両方の受験経験がある筆者の感覚としては、簿記よりも格段に簡単という印象です。

簿記は財務諸表を作らなければいけないため、ルールを完全に覚えて計算ミスもしないことが要求されますが、ビジネス会計検定は多少知識が曖昧でも解ける問題が結構あります(2級まではマークシートのみ)。

ビジネス会計検定は本当に役に立たないのか

結論としては、状況によっては役に立つし、状況によっては役に立たないということになります。

以下で具体的なケースに沿って説明していきます。

資格が役に立つケース

就活性の場合

就職活動中の学生の場合、周囲との差を付けるのに有効です。

この資格は知名度が低いですが、人事部で採用をやっている社員なら知っていることが多いでしょう。

3級でも良いので取得しておくことで、ビジネスに対する感度が高い学生だと印象付けることが可能です。

全ての企業が財務諸表を作成していますので、財務諸表を理解する力は職種・業種を問わず大切です。財務諸表を読めないと自社の状態がわからないからです。

学生の場合は仕事の実績でアピールすることができないため、こうした資格で人と差を付けるのはとても大切です。

社内で財務や会計系の部署に移動したい場合

2級以上を取得することで、チャンスを掴める可能性が上がるでしょう。

専門知識が必要な部門なので、そこに対する一定の知識があることを証明するために資格を利用するのは一つの手です。

公認会計士資格や簿記1級などはハードルが高いですが、ビジネス会計検定は比較的難易度が低いのに対し、内容自体はより実践的になっていますので、アピール手段としては非常にコスパの良いでしょう。

可能であれば簿記2級を並行して勉強するとより効果的です。

経営者や経営企画部門で働く人

この方たちには資格に合格すること自体にあまり意味はないでしょう。

ただし、財務諸表を理解することは経営を行ううえで必須事項ですので、そうした力を身につけるために資格を利用するのはおすすめです。

自分で本などを読むだけでは中々実践的な力が身につかないので、試験勉強を通じてしっかりと学ぶ機会にしてはいかがでしょうか。

資格が役に立たないケース

監査法人や会計事務所への転職を考えている場合

ビジネス会計検定で学ぶ内容自体は有用ですが、残念ながらビジネス会計検定自体はこうした会社に入社するためのアピール材料としては弱いでしょう。

会計のプロフェッショナルとしてやっていくのであれば、公認会計士やUSCPAを目指すことを検討してみてください。

既に会計上位資格を持っている場合

既に会計士資格や簿記1級などの資格を持っている場合、ビジネス会計検定をとっても自分の市場価値はあまり上がらないと思います。

特に会計士の方にとっては内容的にも既に知っていることが多く、学びは大きくないでしょう。
(簿記とは学ぶ内容が結構異なるので、学習自体に意味はあると思います)

もちろん持っていて損はありませんが、受験料や手間を考えると、あまり良い投資にはならない気がします。

何級を目指せばいいのか?

ビジネス会計検定は知名度が低いことによって、逆にハッタリが効く状態でもあります(「なんとなく凄そう」と感じさせる効果が期待できる)。

したがって、一番簡単な3級であっても相手次第ではかなりのアピールになりますし、特に就活生や若手社員なら3級でも十分な効果があるでしょう。

しかし、専門的な知識を持った相手には2級以上でなければ評価されないと思いますので、そうした相手と対峙するであろう方(経理・財務系のしごとに転職活動中の方など)は2級以上を目指すと良いでしょう。

1級もそこまで難しくないので取得は十分可能です。

ビジネス会計検定の勉強方法

会計知識・実務経験がある方は独学で十分

既に経理・財務部門などでの実務経験がある方や簿記などの学習経験がある方は、短期間の独学で十分に合格可能です。

独学する際に必要なのは、公式テキスト公式問題集の2冊です。

テキストをざっと読んだら早めに問題週(過去問)に取り組むのが良いでしょう。

<公式テキスト&問題集>
公式テキスト:3級2級1級
公式問題集 :3級2級1級

講座

会計の勉強を初めて行う形や実務経験がない方、数字が苦手な方などは資格スクエアが提供しているオンライン講座を利用するのが良いと思います。

オンラインなので比較的安いので、独学するよりも人に教えてもらって効率的に進めたい方にはこちらがおすすめです。

まとめ:ビジネス会計検定はコスパが良いのでおすすめ

他の資格と同様ビジネス会計検定も人によって評価が分かれるところですが、うまく活用すればキャリアアップに役立ちます。

また、学習時間もそこまで掛かるものではないので、気軽に始めてみてはいかがでしょうか。

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