【米国公認会計士】USCPAの洋書・問題集はどれがいい?Wiley、Becker、Gleim、Roger?
USCPA(米国公認会計士)試験の勉強では、問題演習の量がそのまま合格に直結します。かつては「アメリカの洋書の問題集を買う」のが定番でしたが、2024年1月に試験の科目構成が変わり、教材の選び方も変わりました。
本記事では、「今、どの教材で問題演習をすればいい?」「洋書は買うべき?」「Amazonで買えるものは?」という疑問に、2026年10月時点で確認できた公式情報をもとにお答えします。
<この記事の対象者>
・USCPAの問題集・洋書を買うか迷っている方
・古い洋書(BECを含む旧4科目向け)を持っている、または買おうとしている方
・予備校と独学のどちらで教材をそろえるか決めたい方
【この記事の結論(2026年10月17日時点)】
・USCPA試験は2024年1月から、コア3科目(AUD・FAR・REG)+選択1科目(BAR・ISC・TCP)の構成になりました。旧科目のBECは含まれません。
・WileyのCPA教材は、UWorldに統合されました。UWorldの公式ページには、Wiley CPAとRoger CPAを統合した「UWorld CPA Review」が、2026年版(AUD・FAR・REG・BAR・ISC・TCP)として掲載されています。
・BECを含む旧4科目向けの洋書(Wileyの2022年版など)は、現行試験の学習用として選ばないでください。後継は、UWorld CPA Reviewの2026年版です。
・問題演習の教材は、「予備校の教材に含まれるもの」「UWorld CPA Review・Becker・Gleimなどを公式サイトで購入するもの」「無料のe-study CPA」から選べます。
・Amazon.co.jpで、UWorld・Wiley・Rogerの現行の教材は確認できませんでした。Becker・Gleimは旧版のみです。UWorldは公式サイトで購入します。Amazonで買う価値があるのは、日本語で全体像や会計の土台をつかむための書籍です。
2026年のUSCPA試験:まず前提を確認
AICPA(米国公認会計士協会)によると、現在のCPA試験は4科目・合計16時間(1科目4時間)で、各科目で75点以上が必要です。2024年1月に始まった新しい試験モデル(CPA Evolution)では、次の構成になっています。

| 区分 | 科目 | 受験のルール |
| コア(必須) | AUD(Auditing and Attestation) FAR(Financial Accounting and Reporting) REG(Taxation and Regulation) | 3科目すべてに合格する |
| 選択(1つ選ぶ) | BAR(Business Analysis and Reporting) ISC(Information Systems and Controls) TCP(Tax Compliance and Planning) | 1科目を選んで合格する |
旧科目のBEC(Business Environment and Concepts)は、現行の構成には含まれていません。受験資格(学歴・単位など)は州などの法域によって異なるため、受験前に各州のBoard of Accountancyで確認してください。
USCPAの洋書・問題集は今も必要?
結論から言うと、「紙の洋書を買う」こと自体は必須ではありません。必要なのは、現行の科目構成と最新の試験範囲に対応した問題演習の教材です。
【こんな人は教材を買い直す・買い足す】
・独学で勉強している方
・手元の洋書や問題集が、BECを含む旧4科目向けの方
・選択科目(BAR・ISC・TCP)の問題演習ができる教材がない方
・予備校の教材だけでは問題演習が足りないと感じる方
【買う前に予備校へ確認する人】
・予備校に通っている、または通う予定の方(コースに演習教材が含まれていることが多いため、追加で何が必要かを受講前に確認する)
試験範囲や内容は変更されるため、古い教材での学習は危険です。必ず最新版で学習してください。
特に税法は毎年のように変わるため、古い数値やルールを覚えてしまうと本番で誤答につながります。出題範囲はAICPAが公表している試験のブループリントで確認できます。
USCPAの問題集・教材の選び方(2026年版)
問題演習の教材は、大きく3つの入手方法があります。以下は、各社の公式ページで確認できた範囲の情報です。価格やキャンペーンは変わるため、金額は掲載していません。購入前に必ず公式サイトで確認してください。
① 予備校の教材に含まれるもの(例:TAC)
TACの公式ページによると、USCPA講座の教材は、日英併記のオリジナル教材(2025年新カリキュラムVer.7.0)と、Beckerのオンライン演習ソフトの組み合わせです。Beckerのオンライン演習ソフトには、4択問題が約6,600問、シミュレーション問題が約400問、各科目2回分の4時間模擬試験が収録されていると案内されています(使用期限は24か月、最大48か月)。
なお、公式ページで教材の対応が確認できたのはAUD・FAR・REGの3科目で、選択科目(BAR・ISC・TCP)の教材は、ページでは確認できませんでした。選択科目まで含めて申し込む場合は、受講前に各校へ確認してください。
② 公式サイトで購入するオンライン教材(UWorld CPA Review・Becker・Gleimなど)
【Wiley CPAはどうなった?】かつて定番だった「Wiley CPA Review」は、現在はUWorld CPA Reviewに統合されています。UWorldの公式ページのFAQには、「Wiley CPAはUWorldに買収され、UWorld CPA Reviewのプラットフォームに完全に統合された」旨が書かれています。同じページでは、Roger CPA ReviewもUWorld CPAに統合されたと説明されています。ページのタイトルも「Formerly Roger and Wiley CPA Review(旧Roger・Wiley CPA Review)」です。
UWorldの公式ページ(「UWorld CPA Review Updated for 2026」)で確認できた現行の教材は、次のとおりです。
- フルコース:Premier、Elite-Unlimited、Elite-Unlimited+(Premierは4科目、Elite系は4科目または全6科目が使い放題)
- 単科コース:AUD・FAR・REG・ISC・BAR・TCP
- 問題集のみ(QBank):選択した科目の問題集を一定期間利用
- 印刷版の学習ガイド:AUD・FAR・REG・BAR・ISC・TCP(「2026 Editions」と表示)
内容は、AICPAの最新のブループリントに合わせて更新されていると説明されています。ページの価格は米ドル建てで、セールや為替で変わるため、本記事には掲載しません。日本からの購入方法、支払い、配送の可否は、公式ページでは確認できませんでした。購入前にUWorldへ確認してください。
UWorld CPA Review 公式サイト(旧Roger・Wiley CPA Review)
https://accounting.uworld.com/cpa-review/
※公式サイトへの通常のリンクです。Amazonアソシエイトリンクではありません。
Beckerの教材は、TACの講座ではオンライン演習ソフトとして使われています(①参照)。Gleimも公式サイトで購入できる教材です。UWorldの比較ページでは、Beckerは印刷テキスト、Gleimは印刷教材を含むとされていますが、これは競合であるUWorldが作った比較表の記述です。内容・料金・対応科目は、各社の公式ページで確認してください。
③ 無料で問題演習を始める:e-study CPA
教材を買う前に、まず問題演習の感覚をつかみたい方は、e-study CPAを使えます(下のブロックを参照)。AUD・FAR・REG・BAR・ISC・TCPの6科目に対応しています。
教材で学んだ知識を、実際の問題演習へ。
e-study CPAでは、ブラウザですぐに問題演習を始められます。
USCPAのMCQ 10,000問以上を無料で演習。TBS 300問以上・Flashcards 2,000枚以上も収録し、AUD・FAR・REG・BAR・ISC・TCPの6科目に対応しています。
【筆者の経験メモ】旧4科目の時代に使った洋書について
以下は、BECを含む旧4科目の時代に、筆者がWiley・Becker・Gleim・Rogerの教材に触れたときの感想です。現行の教材の評価ではありません。
・どの教材も、アメリカでCPA教材としてスタンダードなもので、問題数や解説の質に大きな差は感じませんでした。過去に出題された問題を使っているため、教材が違っても似た問題が載っているようでした。
・そのため、予備校選びの際に、洋書の種類を軸に選ぶことはおすすめしません。教材選びに時間をかけすぎず、手にした教材を繰り返しやり抜くことのほうが大切です。
Amazonで買える日本語の独学書
2026年10月17日時点のAmazon.co.jpでは、UWorld・Wiley・Rogerの教材は確認できませんでした。BeckerやGleimの出品は、2010〜2017年版などの旧版のみで、現行の科目構成(BAR・ISC・TCPを含む)には対応しません。したがって、UWorldなどの現行教材は、Amazonではなく公式サイトで購入してください。USCPA関連の新しい書籍の検索結果には、電子書籍(Kindle)が多く並びます。
出版社の書籍として確認できたものの中から、洋書の問題演習に入る前の「日本語のインプット」に使える2冊を紹介します。英語の教材は、日本語で全体像や会計の土台をつかんでから取りかかると進めやすい、というのが筆者の考えです。
USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本〈改訂版〉
中央経済社(2023年12月発売)
USCPAの全体像を知りたい方の入口として。
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USCPA独学マスター 財務会計
中央経済社(2026年6月発売)
日本語で財務会計の土台を固めたい方向け。「独学マスター」シリーズの財務会計巻で、2026年に発売された書籍です。
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※掲載している書籍の内容は、出版社・発売日などAmazonの表示で確認できた事実に基づいています。筆者がすべての書籍を使用したわけではありません。対応する科目や出題範囲への対応状況は、購入前に書籍の説明で確認してください。価格・在庫は変動します。
よくある質問
Q. BECは今も受験できますか?
AICPAによると、2024年1月に始まった現行の試験モデルは、コア3科目(AUD・FAR・REG)と選択1科目(BAR・ISC・TCP)で構成されています。BECは現行の構成に含まれません。BEC向けの教材は、現行試験の学習用としては選ばないでください。
Q. Wileyの旧版の問題集を持っています。今も使えますか?
BECを含む旧4科目向けの版(2022年版など)は、現行の科目構成に対応していないため、現行試験の学習用としてはおすすめしません。Wiley CPAはUWorldに統合されているため、後継としては、UWorldの公式ページに掲載されている2026年版の教材(UWorld CPA Review)を確認してください。
Q. 予備校に通う場合、洋書は別に買う必要がありますか?
TACの公式ページでは、日英併記のオリジナル教材とBeckerのオンライン演習ソフトが教材セットとして案内されています。洋書を別に購入する仕組みについては、ページに記載がありませんでした。追加で必要かどうかは、受講前に各校へ確認してください。
Q. 選択科目(BAR・ISC・TCP)はどれを選べばいいですか?
AICPAが運営するThisWayToCPAは、選択科目を「個人の判断」としています。財務分析・FP&Aに関心があればBAR、システムやサイバーセキュリティに関心があればISC、税務に進みたければTCPが候補になると説明されています。選択した科目は、取得後のライセンスには表示されません。
まとめ:教材は「現行の科目構成に対応しているか」で選ぶ
2024年以降のUSCPA試験では、教材選びの基準は「どの洋書か」ではなく、現行の科目構成(コア3科目+選択1科目)と最新の試験範囲に対応しているかです。旧4科目向けの洋書を使い続けている方は、現行版の教材に切り替えてください。
USCPA取得後に転職を視野に入れている方は、転職後の「年収」「ポジション」「必要なスキル」など転職市場の動向を早めに押さえておくことが大切です。詳細は以下の記事をご覧ください。
<参考にした公式情報(2026年10月17日確認)>
・AICPA & CIMA「CPA Exam」https://www.aicpa-cima.com/resources/toolkit/cpa-exam
・AICPA & CIMA「Navigating CPA Evolution's new model for the CPA Exam」https://www.aicpa-cima.com/professional-insights/article/navigating-cpa-evolutions-new-model-for-the-cpa-exam
・ThisWayToCPA「Exploring the CPA Exam disciplines」https://www.thiswaytocpa.com/exam/articles/passing-exam/exploring-cpa-exam-disciplines/
・TAC「USCPA講座 教材」https://www.tac-school.co.jp/kouza_uscpa/uscpa_kyouzai.html
・UWorld「CPA Review」https://accounting.uworld.com/cpa-review/
・UWorld「CPA review course comparison」https://accounting.uworld.com/cpa-review/our-difference/cpa-review-course-comparison/



