本屋に行くと山のようにTOEFL対策本が置かれているので、選ぶのが難しいですよね。筆者は社費留学が決まっていたため、お金に糸目を付けずにテキストを買い漁り、片っ端から試した経験があります。
その中で、優れたテキストにもたくさん出会いましたが、ここでは特に効果が高かった冊に厳選して紹介します。
<記事の信頼性を担保する情報>
・下記教材を使用して、TOEFL52点→101点と約50点のスコアアップを達成
・アメリカのトップスクールにMBA(経営学修士)留学を実現
・TOEFL教材は数十冊読み、通算20回以上の受験経験
<この記事の対象者>
・TOEFLの勉強を何から始めればいいかわからない方
・スコアが伸び悩んでいる方
・どの教材・テキストを買えばいいかわからない方
全員必須なTOEFL教材・テキスト
【公式ガイド】Official Guide to the TOEFL Test
これを持っていない高スコア到達者を聞いたことがありません。TOEFL運営会社のETSが公式販売しているガイドです。
非公式の問題集は全て本番と出題傾向が異なります。
傾向の異なる問題集で練習をしても、むしろ逆効果になりますので、問題演習をする際は必ずETSが出版しているものにしてください。
<体験談>
TOEFLでスコアアップするためには、2択で迷った時に正解を選ぶ勘も大切です。1/2の確率で勘を当て続けられる人とハズし続ける人では、スコアが10点以上変わるでしょう。
問題傾向が同じ過去問をやりこむことで、本番でも「何となくこっちが答えな気がする」という勘が働くようになります。
非公式の問題集をやりこむと、その勘が間違った方に働くため、本番で2択で迷った際に勘を外してしまうリスクが高まります。
【公式問題集】Official TOEFL iBT® Tests Volume 1&2
こちらもETSが販売している公式の問題集です。公式ガイドだけでは問題数が十分ではないため、こちらも必須です。
ボリューム1と2があり、それぞれ5回分の過去問がついています。1回分の過去問分析・演習は1日集中すれば終わってしまいますので、量を確保するためには2冊とも必要です。
【定番中の定番】TOEFLテスト英単語3800
どれだけリスニング力があっても、知らない単語は理解できません。TOEFLでスコアアップするためには、TOEFLで頻出する単語をインプットする必要があります。
本書は、TOEFL対策本の代名詞と言える程の定番中の定番の単語帳です。特徴としては、重要度・レベル別に単語を分けてくれているため、自分に必要な部分を集中的に勉強できることです。
音声CDがテンポ良く再生されるため、発音の確認(とても大事!)をしながら効率的に単語のインプットができます。
<コラム>
知らない単語は前後の文脈から推測すればいい?
「知らない単語は前後の文脈から推測する力を付けることが大切」と言われています。
確かに日本語でも知らない単語は存在しますし、全ての英単語を覚えることができない以上、知らない単語を推測する力は大切です。
しかし、知らない単語が複数出てくると推測どころではありません。
知らない○○は○○の○○から○○する力を付けることが○○
(知らない単語は前後の文脈から推測する力を付けることが大切)
上の文を見て推測で内容を予測することは不可能でしょう。
TOEFLでは語彙のレベルが非常に高いため、しっかりと単語学習をしていないと文章が上の例文のように見えてしまいます。
単語は一朝一夕では覚えられないので、学習の早い時期からコツコツとインプットを続けましょう。
おすすめ教材・テキスト
【勉強の仕方を学ぶ】TOEFL iBT(R)テスト 完全教本
TOEFLをどう攻略していくかという戦略本。TOEFL初心者や勉強方法で悩んでいる人はまず最初に読むことをオススメします。
本書を通じて、TOEFL対策の基本的な考え方を学べるため、「何をどのように勉強していくか」を明確になり、勉強効率が上がることが期待できます。
TOEFLで行き詰った時にも読み返したい一冊です。
【英文法の復習】中学 英語を もう一度ひとつひとつわかりやすく。
TOEFLでは直接的に文法が問われることはありませんが、文法知識が不足していると誤読やアウトプットセクション(Writing、Speaking)で減点されてしまいます。
そこで、基本的な文法はマスターしておく必要がありますが、TOEFL用の英文法の参考書は少々マニアックな本が多い印象です。
TOEFL対策では複雑な文法は必要ないため、文法が不安な方は本書でサクッと復習しておくと良いと思います。
【英単語&背景知識強化】ビジュアル英単語
TOEFLで問われている背景知識をビジュアルで理解できる一冊です。
本書ではTOEFLの教養・前提知識が網羅されており、かつ図や写真を多用していて視覚的に理解できるので超オススメの一冊です。
単語を覚えるというよりは背景知識を理解する目的で使用するのが良いでしょう。
<コラム>背景知識なんて必要ない?
西洋美術やプレートテクトニクスの話をされて頭にすっと入ってきますか?
これらはTOEFLの頻出トピックですが、前提知識がなければ理解するのは困難でしょう。
TOEFLでは幅広い背景知識が必要とされますが、出題されるものは大体決まっています。早い段階で前提知識をまとめてインプットすることで、その後の学習はずっと楽になります。
【スピーキング強化】TOEFL iBT TESTスピーキングのエッセンス 論理性×表現力を高めるトレーニング
大学受験などでも有名なZ会が出している超良質なスピーキングの本です。Z会が出版しているだけあってとにかく読みやすいです。
回答例が豊富に記載されていますが、数が多い分、全部をマスターするのは難しいです。自分のエピソードや考え方に近い回答例をいくつか選んで、練習するのが良いでしょう。
こちらを声に出して反復練習することで、自然な英語表現を自分のものにできるため、本番で想定外の質問がきた時も、上手くかわせるようになります。
【リスニング強化】英語耳改訂・新CD版 発音ができるとリスニングができる
英語の音の仕組みを理解するための本です。
リスニングができない人はそもそも頭の中で認識している音が間違っていますので、まずは、音の仕組みを理解して英語の音を聞き取れる耳を作ることが大切です。
地味で辛い作業ですが、スポーツでいえば基礎体力作りです。地道に反復することで後々の成長速度が大きく変わります。
<体験談>
実は筆者は本書での学習を何度も挫折しています。
ひたすら単純な音を聞いて反復するのは退屈で効果も実感しにくいからです。
リスニングが伸び悩む度に本書に再チャレンジ→挫折を繰り返してきました。
しかし、練習の結果、thの音をが上手く発音できるようになったのをきっかけに真剣に取り組むようになりました。
そうすると今まで違いがわからなかった「LとR」「HとF」等が聞き取れる(発音もできる)ようになり、英語が随分と楽になりました。
(TOEFLスコアも自然と伸びました)
【アウトプット力強化①】どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
TOEFLに限らず、英語学習の定番とも言える一冊です。
ほとんどの日本人が抱える問題として、「言いたいことを瞬時に英文に変換できない」ということがあります。
本書では難しい単語や文法を一切使わず、言いたいことを瞬時に英語で組み立てる能力が養われます。
SpeakingやWritingで言いたいことが英文にできないという方は、本書で練習することをオススメします。
【アウトプット力強化②】TOEFL iBTテスト必修フレーズ100-スピーキング・ライティング攻略のための
使いまわしが可能な便利フレーズがまとめてある本です。
単語学習が終わったあとは、英語をフレーズとして覚えていく作業が必要になりますが、その際に本書を使えば頻出フレーズを効率的に覚えていくことが可能です。
フレーズ暗記は比較的即効性の高い勉強法なので、試験直前の勉強にオススメです。
まとめ:教材・テキスト購入は将来への投資
自分に合ったテキストで勉強することが大切ですが、自分に合うかどうかは実際に勉強をしてみなければわかりません。
購入したテキストが全て自分にマッチする可能性は極めて低く、買ったテキストは一定の割合で自分には合わないのが普通です。
自分に合わなかったと気付いた場合、「せっかく買ったのだからこのテキストで頑張ろう」と思い非効率な学習を続けるのではなく、気持ちを切り替えて自分に合ったテキストで効率的な学習をすることが大切です。
TOEFLのテキスト購入は自分への投資です。TOEFLでスコアアップすれば留学や就職・転職に繋がるので、投資した金額はすぐに返ってきます。
目先のテキスト代を惜しんで大きなリターンを逃すことのないよう、合わないテキストは早めに損切りしましょう。