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TOEFLとTOEICの違いとは?どっちを受けるべき?

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日本では英語力を測る試験としてTOEICが主流でしたが、2020年度のセンター試験からTOEFLが導入され、「え?TOEFLってなに?」とお思いの方も多いと思います。

TOEFLは世界で活躍するための本当の英語力を測る難関な試験なのです。実はTOEICとは難易度も全く違います。本日はそのTOEFLとTOEICについて違いを解説したいと思います。

<この記事の対象者>
・TOEFLとTOEICの違いを知りたい(目的、形式、難易度、勉強法等)
・どちらを受けるべきか迷っている方

TOEFLとTOEICの違い

①目的の違い

TOEFLとTOEICの共通点は実はどちらも同じETSというアメリカの非営利組織が運営しています。

TOEFLの目的について

まずはTOEFLについてご紹介します。

<TOEFL(読み方:トーフル)とは>

”TOEFL iBT®テストは利便性の良い3つの方法で受験の可能なテストです。1つ目は従来のテスト用にテストセンターで受験するもの、2つ目はTOEFL iBT® Home Editionテスト、そして3つ目はTOEFL iBT®ペーパー版テストです。全世界の教育機関に受け入れられ、好まれているテストのため、入学審査担当者の目に際立って映ります。テストにはReading、Listening、Speaking、Writingの4つの項目があります。当テストは、教室で実際に利用されるアカデミックな英語スキルを測定するものです。


(引用元)TOEFL公式サイト
https://www.ets.org/jp/toefl/test-takers/

日本人の方がTOEFLを受ける目的としては以下が挙げられます。

海外の大学、大学院を受験するのに必須

・転職や社内のキャリアアップに活用

・実用的な英語を身につけるため

後述しますが難易度についてはTOEFLの方が圧倒的に難しい試験です。海外の大学、大学院を受験するにはTOEFLのスコア提出が必須ですが、高得点が取れるほどの英語力がなければ現地の授業について行くことはまずできません。それだけ実用的な英語力を測れるテストでもあります。

社会人の方にとっては今までは社内のキャリアアップといえばTOEICが主流でしたが、2020年のセンター試験でも導入されるように、日本国内でも世界で通用する英語力が求めらるよう変わってきています。日本ではまだTOEFLの点数はピンと来ない方が多いかと思いますが、これからはTOEFLの方が評価される時代に徐々になるのではないかなと思います。

TOEICの目的について

続いてTOEICについてご紹介します。

<TOEIC(読み方:トーイック)とは>
国際コミュニケーション英語能力テストTest of English for International Communication)、通称TOEIC(トーイック)とは、英語を母語としない者を対象とした、英語によるコミュニケーション能力を検定するための試験である。

試験の開発、運営、試験結果の評価は、アメリカ合衆国の非営利団体である教育試験サービス(ETS)が行っている。”

(引用元)ウィキペディア(Wikipedia)

TOEICの受験者数は実は日本人、韓国人が全世界の半数以上の割合を占めています。

日本人がTOEICを受ける目的としては以下が挙げられます。

・就職活動、転職、社内の昇進・昇格試験に必要

・大学の単位認定

・海外赴任

TOEFLもTOEICも英語を母語としない外国人を対象としている試験です。どちらの試験も現在の日本では社内のキャリアアップには欠かせない試験となっていますね。

海外留学を目指すならTOEFLのスコアが必要である

日本国内、社内でのキャリアアップにはTOEFLもTOEICも評価される

世界的に評価されるのはTOEFLのスコアである

②形式の違い:試験時間、科目、会場について

TOEFLとTOEICの試験の形式についてご紹介します。どちらもETSが運営している試験ですが、どのように違うのでしょうか?

TOEFLの試験形式について

TOEFLの試験は「iBT」「ITP」「PBT」の3種類がありますが、TOEFLテストというと一般的には「TOEFL iBT」テストを指します。

TOEFL iBTテストは英語の能力を4つ「読む」「聞く」「話す」「書く」に分け、各30点満点、合計120点満点でレベルを測定する試験です。会場に設置されているパソコンを使用して受験し、結果は約2週間後にオンライン&紙で通知されます。

試験科目4科目(Reading, Listening, Speaking, Writing)
試験時間約3時間
点数各30点満点、合計120点満点
試験日ETSが公式発表している日程で開催
受験費用US$235
会場全国各地(会場に設置されるパソコンで受験、受験開始は各自)
結果通知方法オンライン、郵送
期限スコアは受験日から2年間有効

TOEFLの試験の種類についてはこちらの記事で詳細を紹介しておりますので、ご参照ください。

TOEFLの種類(iBT、ITP、PBT、CBT)を3分で解説 海外留学や転職、もしくは自分の英語レベルをチェックをするためにTOEFLを受験する必要がある時に、そもそもTOEFLとは何かについて皆...

TOEICの試験形式について

TOEIC試験は一般的に「TOEIC L&R試験(Listening & Reading)」のことを指します。

TOEIC L&R試験は、英語の「読む」「聞く」の能力を測る試験で、各495点満点、合計990点満点でレベルを測定する試験です。受験者は受験会場に集合し、試験開始は一斉スタートでペーパーテストを受けます。

試験科目2科目(Reading, Listening)
試験時間約2時間
点数各495点満点、合計990点満点
試験日ETSが公式発表している日程で開催
受験費用5,830円(税込)
会場全国各地(マークシート形式のペーパーテスト、受験開始は一斉スタート)
結果通知方法オンライン、郵送
期限スコアに特に有効期限なし(企業が求めている場合もある)

どちらの試験時間も2、3時間と長いですが、大きな違いとしては試験科目の数と受験スタイルです。特に受験スタイルについては、TOEICは試験会場に集まって一斉スタートする一般的な試験形式に比べて、TOEFLは受験会場に到着した順番に試験を受けることができます。

TOEICは試験中に周囲の紙をめくる音が聞こえるほどシーンとしていますが、TOEFLは受験開始が到着順のため、自分がリーディングをしている時に隣ですでにスピーキングを開始している人がいます。会場に到着する時間も自分の戦略の一つとなります。

・TOEFLとTOEICのリスニング、リーディングに加えてスピーキング、ライティングがあり総合的な英語力を測るテストである

・TOEFLの方が受験費用が高い

・TOEFLは受験会場でパソコンを使用し、到着順でテストを各自開始する

③難易度の違い:TOEICの点数をTOEFLに換算してみると…

日本ではTOEICの高スコアが今までは評価されていました。筆者も実はTOEICではそこそこの高スコアを持っていましたが、TOEFLを初めて受験した時は今まで持っていた自信が総崩れしました。筆者の感覚としてはTOEFLはTOEICに比べて10倍難しい試験です。

TOEICの点数をTOEFLに換算すると以下のようになります。(過去にETSが発表したスコア換算式を用いたものですが現在は公式発表されていないため、参考程度にご参照ください。

TOEFLで100点をこえるにはTOEICで満点、英検で1級相当のレベルです。

【TOEFLとTOEICのスコア比較】

TOEFLTOEIC
35ー45550ー600
46ー59600ー740
60ー78740ー820
79ー93820ー870
94ー101870ー970
102ー109970ー990
110ー114
115ー117
118ー20

日本人の平均点が71点でアジアでは最下位グループであり、世界平均は86点(大学院入学レベル)です。また、アメリカの有名大学を受験する際に必要最低限とされるスコアは100点近いスコアが必要とされます

海外の大学で英語で授業を受けるために必要とする英語力の下準備であるテストのため、現地で通用する実用的な英語力が求められるテストとなっています。授業についていくための英語力なので、TOEFLの方が専門的でアカデミックな内容が多くTOEICに比べて相当のボキャブラリーが必要となります。

また、リーディングやリスニングで求められるスピードはTOEFLに比べて段違いの速さです。(ですがこのスピードについていけないと現地ではやっていけないと、筆者は実際に渡米して痛感しています。。)

TOEFLスコアの平均は?世界平均と日本人の平均 私が学生の頃は英検やTOEICが主流で、TOEFLなんて聞いたことがありませんでした。 しかし、2020年度にはセンター試験にT...

④試験対策・勉強法の違い

TOEFLとTOEICでは試験対策、勉強法が大きく異なります。

筆者が特に感じる試験対策の違いは以下3つです。

①単語力

②リスニング

③スピーキング

①単語力(語集力)について
一番の違いは英単語の種類です。TOEFLでは現地の授業についていけるレベルの英語力を測るテストなので、日常生活では使わないような単語も使用されています。

<TOEFLに必要な単語力>
教科学習に必要なレベル(専門用語、アカデミックな内容が問題に多い)

<TOEICに必要な単語力>
一般的な日常会話レベル

②リスニングについて
TOEFLはTOEICに比べてリスニングスピードが段違いに速いです。TOEICは比較的ゆっくりで内容も日常的なものが多いので、何を話しているかイメージがつきやすいと思います。ですが、TOEFLはスピードが速いのはもちろんのこと、大学の講義やディスカッションの内容などもあるので聞き取るのがネイティブでもTOEFLの勉強をしていないと難しいレベルとのことです。

③スピーキングについて
TOEFLのスピーキングはマイクに向かって録音をします。これはTOEICには無い試験なので初めて受験する方は戸惑いがあるかと思います。自分の言いたいことをはっきり、コンパクトに、途切れることなく正しい文法を使用して文章を話す能力、表現力が求められます。相手に伝わるように話す英語というのは日本人にとっては練習の機会が少なくなかなか難しいものです。筆者はオンライン英会話を利用してスピーキング力を高めました。

TOEFLの試験内容はTOEICとはレベルも形式も全く別物です。日本人のTOEFLの平均点が低いのは、まだ日本国内ではTOEFの試験形式に慣れていないことも原因の一つだと思います。受験する方はTOEICの試験について徹底的に研究し対策を打つことをおすすめします。

まとめ:TOEICとTOEFLの違いは大きい。目的に合った方を選ぼう

TOEFLとTOEICの違いについて解説させていただきました。受験するならどちらがいいのかについては、受験者の方の目的によって変わるかと思います。

日本国内の大学入試を控えている高校生の方はもちろんTOEFLの試験対策が必要となりますが、現時点でまとめると以下になるかと思います。

<どっちが難しい?>
難しいのはTOEFLです、比較して簡単なのはTOEICです。

<TOEFLを受験するべき>

・海外の大学へ留学を考えている方
・海外、ビジネスでも通用する実用的な英語力をつけたい方
・外資系企業含め社内でのキャリアアップを目指す方、仕事で英語を使う方

<TOEICを受験するべき>
・就職活動に役立てたい方
・日本国内で認められるレベルの英語力をつけたい方
・社内でのキャリアアップを目指す方(TOEFLに移行される可能性も今後予想される)

筆者はMBA受験のためにTOEFL受験を開始しましたが、ネイティブとの会話に支障のないレベルの英会話能力を身に付けたいのであればTOEFLをお勧めします。なぜならネイティブの英語は段違いにスピードが速く、コミュニケーションの壁にぶち当たるからです。これからの世の中いくらAIが発達しても、やはり人間同士のコミュニケーションができるかどうかで関係は大きく変わると思います。

TOEFLの学習を進めていればTOEICでも点数を取れると思います。(逆は難しいのではないかと思います。)

TOEFLに興味が出てきた方は「TOEFLを受ける意味」について、メリットやデメリットなどをこちらの記事で詳しくご紹介しております。ぜひご参照ください。

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